2012年10月12日金曜日

星を継ぐもの/ジェイムズ・P・ホーガン

〜 月面で発見されたのは5万年前の人間の死体だった 〜




連日のSF名作特集でございます。
今日読んだのは、先輩にお勧め頂いたSFの古典である
ジェイムズ・P・ホーガンの『星を継ぐもの』です。

昨日のエントリーでご紹介した『幼年期の終わり』・・・
これはこれでかなり最高でしたが、僕個人としては本作品の方が
引き込まれましたし、最後は大いに唸りました。
「そうきたか!!」って感じで(笑)。



この作品、一般的にはハードSFと呼ばれているそうなのですが、
正直、僕には何がハードなのかは皆目検討がつきませんでした。
そのかわり、僕はこの本を読んで、これはもちろんフィクションなんだけど、
SFというジャンルを超えて超一級のサイエンス・ロマン
という称号を与えたい気持ちでいっぱいになりました。

それだけではなく、この作品は超一級のミステリーでもあります。
登場人物である天才物理学者のヴィクター・ハントと、彼を多少ライバル視している
生物学者のクリスチャン・ダンチェッカーのテンポの良いやり取りは
シャーロックホームズのホームズとワトソンのペアさながらです!

僕はドイル作のシャーロックホームズシリーズはほとんど読んでいますが、
あれに負けじと劣らぬサイエンスをベースにした名推理が展開されます。
そしてその論理展開は、かなりぶっ飛んでいるけど物語展開の上手さに
よってかな〜り説得力ある話として訴えかけてくるから、これまた壮快なわけです。

最後の最後で明かされる、タイトルの星を継ぐものという所以については、
読んでいてかなり胸が熱くなりました。


それにしても、この作家・・・どんだけすごい想像力と構想力を持っているのかと
本気でぶったまげます。何せ、本エントリーの最初に書いた一つのファクトから
先端科学の知識を総動員し、アイディアと想像力と構想力で
僕たち人類に欠けていたミッシングリンクを埋めちゃいますからね(笑)。


これが壮快でないわけがない!


月で5万年前の人間の死体が発見された。
たったそれだけのフィクショナル・ファクトを与えられたら
僕たちははてさて一体どんな物語を考えつくでしょうか?

まだ読んでない方は、この問いを頭に入れて、是非、この土日で
チャレンジしてみてください。いい意味であなたの物語は裏切られ
大いなる読後感を得ることが出来るはずです。


僕は正直、この本を読んだ後に少年のように宇宙に興味が出てきました。
見果てぬ宇宙の果てには何があるのか?
地球の成り立ち、宇宙の成り立ち、太陽系、銀河系、惑星に恒星・・・。
地質学や生物学、物理学に化学と、いわゆる理科系とよばれる学問を
真剣に勉強したいと思う気持ちでいっぱいになっています。


そして、あらためて学問の力、人の推論する力、論理する力って
神秘的なほどにスゲーなーと思うようになりました。


ほんと「知る」という行為は何にもまして
僕には快楽なんだなーということを痛感する次第です。




オマケ
読み終わってから知ったのですが、実はこの作品、
全部でシリーズ4本立てになっているようです。
もちろん、『星を継ぐもの』だけでも十分成立する大傑作!
でも、第2、3部も珍しく大傑作らしいですよ。
僕も、このあと引き続きホーガンの作品にチャレンジしたいと思います。


それでは皆さん、よい読書の旅を!




0 件のコメント: