2012年8月5日日曜日

CATS観劇:8251公演




今年の11月11日で横浜キヤノン・キャッツシアターから去ってしまう
ミュージカル『CATS』。

もう見納めになってしまうので、可能な限りチケットを購入し、
月2回のペースで観劇予定を入れている次第です。
めでたく千秋楽もチケット取れましたし、これからは
今まで以上に1回1回の公演と真剣に対峙し、
少しでも『CATS』の世界の奥深さを拾おうと思っています。

ということで8月1発目の『CATS』を昨日観てまいりました。
座席はS席回転で、タガー握手席です。

昨日のキャストは以下の通り。






これまで散々書いてきた『CATS』の感想・・・。
もういい加減に書くこと無いだろ?と言われそうですが、
観るたびに発見があるのがこの作品のいいところです!

今日はその辺のお話を少し、記録として残しておこうかと。

キーワードは以下の2つです。
1.円環と止揚(ループ構造とアウフヘーベン)
2.希望


この作品をご覧になられたことがある方であればお分かりの通り
『CATS』の舞台は都会のゴミ捨て場です。
ここに年に一度、満月が青白く輝く夜に、
人間に飼いならされることを拒否し、逆境をものともせず、
強靭な思想と行動力で逞しく生きている”ジェリクル・キャッツ”
(宝石のようなという意味でジェリクルね)が集まってきます。

作品において出てくる猫は27匹で、演じる俳優さんは24人です。
(1人3役を演じる猫が1匹、1人2役を演じる猫が1匹)


キーワードの一つ目である円環(ループ構造)と止揚(アウフヘーベン)
ですが、これは今回の舞台を観てあらためて強く感じました。
観劇3、4回目からずーっと感じてはいましたが、もう、
40回以上観たんだから間違いないでしょ!?という感じです。

ループ構造は『CATS』の音楽ついて、
間違いなく当てはまります。

先に音楽から言うと、オーヴァーチェアの音楽って、
ある猫が天上に昇った後の音楽そのまんまなんですよね。
(オーヴァーチェア始まって2分くらい経ったところの音楽)

そしてオールド・デュトロノミーが猫からのご挨拶を歌った後、
ラストの決めのところで流れる音楽もオーヴァーチェアの音楽の
ラスト30秒付近と全く同じ。

『CATS』の音楽はオーヴァーチェアに始まり
オーヴァーチェアに終っています。これ、ループ構造ですね。

一時期、毎週『CATS』を観ていたときは、オーヴァーチェアが始まると
「あぁ、先週の物語が終わり新しい物語がはじまるんだなぁ〜」なんて
感慨に耽ったものです(笑)。

では、『CATS』のループ構造は音楽だけかというと、
僕は物語も実はループ構造にあるのではないかと強く感じています。
しかし、ただのループ構造ではなく
アウフヘーベンを伴ったループ構造であると。

これはオリジナル・クリエイティブチームの
トレーバー・ナン氏が凄いのか劇団四季の代表である
浅利慶太氏が凄いのか分かりませんが、
『CATS』の演出をみるとどーにもこーにもアウフヘーベンを伴った
ループ構造であるとしか思えないのです。

舞台の最後でグリザベラが天上に昇り、デュトロノミーが挨拶して終りますが、
あの舞台を観ると、天上に昇った猫は実は、天上の世界で
タントミールとしての新たな生命を与えられて、
またあのゴミ捨て場に戻って行ったんだなと思えて仕方がありません。

そして、天上の世界という新しいゴミ捨て場には、
また別な27匹の猫がいる・・・。

そして、そこでもグリザベラが選ばれ、最後は天上に昇るがそこもまた
都会のゴミ捨て場である・・・そういう今いる世界から
一つ上の世界には行くのだけれどもそこもまた同じ世界。
変わるのは自分の立場だけ、というある意味フリードリヒ・ニーチェが描いた
永劫回帰の世界を見せられているかのようです。

世界が何度同じ様相で巡ってきても、今ここにある瞬間が
同じように巡ってくることを望むという、
強い生の肯定思想、それが永劫回帰の思想。

それは、生を疎かにしない超人にのみ引き受けることが出来る、
存在と意志との自由の境地でもあります。ニーチェはそう説きました。


昔は高慢ちきなウルトラ美猫であったであろうグリザベラ・・・。
それが身を落とし、娼婦になり皆に蔑まれ、それでも私の人生を歩む!
という強い決意のもと決別のメモリーを歌い、
ジェリクル達の前を去っていこうとする・・・。

どんな境遇に陥ったとしても、自らの人生を肯定し、
一人歩く決意をするグリザベラ・・・。
それを観ていたネコたちがグリザベラがみせたものこそが
ジェリクルの証なんだと、不安と孤独の中でみせた勇気、それこそが
真の希望であり天上へ導かれる条件なんだと知る・・・。


ループ構造の世界において、先に挙げた2つ目のキーワードである
希望をみせることで、アウフヘーベンを成し遂げ、次のループ構造へと
進んでいく・・・。


今の僕には『CATS』はそのようなメッセージを
発しているような気がしてなりません。


11月11日まで、『CATS』はどんな新しい顔を見せてくれるのでしょうか?
今後も眼が離せません。


まだ観てない人は是非、この機会をお見逃しなく!!


【おまけ】
今回の座席は回転S席で、タガーと握手できました。
握手の際、「めっちゃかっこ良かったよ!」って一言いったら
”誠に光栄です!”とでもいうかのような
胸に手を当てた仕草をしてくれました。
田邉タガーは天の邪鬼ではなく実はジェントルマン?

そして、僕が敬愛してやまないボンバル麗子様が北海道での
ライオンキングの仕事を終え、今回の舞台では
ボンバルリーナにカムバックしてくれました。

舞台にいる時に目が合ったので、口パクで「最高でした!!!」と
想いを伝えたら、なんと!!!普段のボンの握手ルートではないにも関わらず
僕のところに来て僕と嫁に握手をしてくれた!!

来る分けないと思っていたので、あっけにとられて握手しちゃったけど、
後から思い出せば出すほど、もの凄く素敵な思い出を
プレゼントしてくださったんだなーと、
ボンバル麗子様への敬意がさらに高まりました(笑)。

嫁がいみじくも「麗子さんのボンはボンのあるべき姿だよね!」と
言っていましたが、まさしくその通り!

ダンスのキレ、観客へのパフォーマンスと気遣い&おもてなし・・・。
まっことプロフェッショナルという言葉に相応しいネコ。
それがボンバルリーナ演じる西村麗子さんだと思いました。


それから、夏のシーズン限定でウチワを貰いましたw。

0 件のコメント: