2012年4月29日日曜日

GW観劇 その2:美女と野獣



ゴールデン・観劇・ウィークということで、本日観劇した作品の2つ目は『美女と野獣』です。この作品、劇団四季の作品の中でも個人的に観劇回数の多い作品です。
観劇回数No1はダントツ(40公演以上)で『キャッツ』ですが、No2がこの『美女と野獣』で、今回が10数回目になります。ちなみにNo3が『オペラ座の怪人』で、これはまだ5、6回しか観てません。
※僕が四季の作品にハマりだしたのが昨年の4月ですから、凄まじい観劇回数ですね。それもほとんどの観劇を嫁さんと二人で行っていますから、劇団四季に武田家として1年間で投入した金額はもうカウント不能な領域(爆)。

『美女と野獣』・・・この作品にハマりだした最大のキッカケは、福井晶一さんが演じるビーストを観てからです。舞台正面、4列目くらい(?)から観た福井さん演じるビースト。特に福井さんの歌う1幕最後の”愛せぬならば”があまりにも切なすぎて、号泣して椅子から崩れ落ちそうになりました。その時から僕は福井さんのファンになりました。福井さんってガタイもいいし、男前の顔してるので、野獣から王子になった時の表情が最高なんですよね。

ベルの愛を受け、呪いが解ける・・・。ベルに愛されることで得た自信と、困難を乗り越えたことによる逞しさが上手ーく表情に出ていて、ほんと最高のビースト役なんですよね。

そんな福井さん演じるビーストを観る機会が久しぶりにおとずれた!!
ということで、今日はもの凄く期待して劇場に足を運びました。
そして1幕が始まります・・・。

1幕でみたビースト・・・今日観た福井さんのビーストは良い意味でこれまで観た福井さんのビーストとは異なる印象を与えてくれました。あれ?福井さんのビーストってこういう演技だっけ?と自分の記憶にあった福井さんのビーストとはちょっと違う印象だったんですね。この印象のズレは、もしかするとここ数回、佐野さんや飯田さん、中井さんのビーストを観て作られた印象とのギャップなのかもしれません。でも、僕の記憶の中の福井さん演じるビーストとも若干異なる印象だったんですよね。

具体的にどんなギャップを感じたのかというと、1幕のビーストは魔法に掛けられたときの王子の精神構造そのまんま野獣として時を過ごしてしまったんだな、というのが分かるように演じられていた(ように感じられた)ことです。甘やかされて育った王子ゆえに、自分勝手で短期、そして野獣になってしまったがためか、仕草も野獣というか動物特有のぶっきらぼう感が1幕のビーストにはプンプンする。でもどこか繊細でチャーミングな感じも漂っている・・・。

野獣のもつ剛の側面と、王子(人間)のもつ柔の側面がうまぁ〜くブレンドされた、とても存在感のある演技をされるんだな!と1幕から唸った次第です。これは私だけではなく、隣で観ていた嫁さんも似たような感想をもったようなので、あながち私の主観だけではないみたいですね(笑)。

そして、1幕最後の山場となる『愛せぬならば』・・・。
過去の福井さん演じるビーストでは、ここで絶対泣いていたんですけど、今回は泣けなかった。特に「あ〜いなしに〜は〜、い〜きてはゆけ〜ぬ〜♬」のところが絶妙すぎて絶対ボロボロ泣いちゃうはずなんですが、泣けませんでした。福井さんの歌い方が今回いまいちだったかと言うと、ぜ〜んぜんそんなことはなく、相変わらず素敵な歌でした。にもかかわらず、1幕最後では泣けなかった。

1幕と2幕の休憩中、福井さんの最高に素敵な歌を聴いても泣けなかった理由がずっと気になっていたのですが、2幕を観て氷解しました。

泣けなかった理由。自分としての結論を先に行ってしまうと、福井さんの演技が超絶的に上手かったということです。

1幕最後にベルを傷つけてしまったビーストが歌う『愛せぬならば』は、感情の矛先が明確に自分へ向けられているような気がします。「彼女は分からないんだ・・・」等という台詞とともに始まる歌い出し。これは、ちょっと魔法を掛けられて時間がなく焦っている自分への同情や言い訳のような感情が交じっているように感じたんですね。自分の想いとは反対の結果になってしまったことに対する後悔、怒り、自分への絶望・・・こういう感情が爆発したような歌い方。それが『愛せぬならば』。もちろん福井ビーストの歌うそれは、とても見事な歌いっぷりでした。見事なのですが、その手前の絶妙な演技ゆえに、心のどこかで同情しきれない気持ちが自分の中に立ち上がっていたんですね。


愛することを知らず、自分に執着するビースト・・・これが僕が感じたビーストの姿。
それが2幕に入ると徐々に変化してきます。


図書館で、ベルとの距離が縮まり出してからのビーストの表情や声の調子、立ち振る舞い・・・ベルを愛するが故に自分への執着が徐々に薄れているかのよう。自分以上に愛するベルの方が大事だ!とでも言わんとするかのような演技・・・。


図書館のシーンで、僕は美女と野獣観劇史上、初めて泣けてきました。

そして2幕においてベルとの距離が縮まりながらもその深い愛故にベルをお父さんのもとへ送り出す(=ビーストが人間に戻る可能性を放棄する)シーンと、その後に歌う『愛せぬならば(リプライズ)』・・・。ここで涙ボロッボロでした。福井さん凄すぎ!!って唸りましたね。

1幕最後の『愛せぬならば』は自分への同情を隠さないビーストの慟哭。しかし2幕のそれは、愛故に自分の救済を放棄する・・・。ビースト1世1代オトコの決意ですよね!!ビーストであり続けることを引き受ける、覚悟の歌だったのです。

もはや望み遠くに去り・・・呪いをとく愛の言葉、聞くことは無い・・・ただ過ぎた時の流れ、ただ待つのみか・・・死がいつかはこの呪いを、消し去る日々を・・・






切ない、切ない、ほんと切なすぎる。
ここからエンディングまで、福井マジックに掛けられたまま過ごすことが出来ました。
ほんと、今日の『美女と野獣』は至福の一時でした。


もちろん、福井さん以外のキャストの方々も素晴らしかった!
鳥原さん演じるベルはめちゃめちゃ素敵だったし、僕が最高に大好きな織笠さん演じるMrs.ポッドも相変わらず素晴らしかったです。僕は織笠さんの高音域の歌を聴くと金縛りにあったかのように動けなくなり、からだに衝撃が走るんですね。織笠さんの声域は、僕にとってはまさに音の聖域なのです。

それから、ルミエールを演じる百々さんとコッグスワースを演じる青羽さんの友情、されにはモリース(ベルの父親)を演じる種井さんとベルを演じる鳥原さんとの親子の愛にもポロっと来ましたね。


美女と野獣、最高っす!!


GW中、都合がつけばもう一回観に行こうかと思いました。






















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