2011年12月24日土曜日

2011年クリスマス観劇ツアー:その1


2011年クリスマス観劇ツアーということで、
今年はクリスマスの3連休を全てミュージカル観劇することにしました。

その第1弾が12月23日(金)に観た『美女と野獣』です。

この作品、観るのは何度目でしょう・・・。
おそらく5、6回目になると思います。

これまでの観劇でビースト役3人(佐野さん、福井さん、飯田さん)、
ベル役3人(坂本さん、鳥原さん、高木さん)をそれぞれ鑑賞させて頂き、
それぞれの会でそれぞれの演技に感動させて頂きました。

佐野ビーストと坂本ベルを観劇させて頂くのは今回が2度目ですが、
自分の作品に対する理解も深まってきたせいか、今回の感動は
これまでとは比べ物にならないくらい大きいものでした。

そして、佐野さんと坂本さん、ガストン役の田島さんや、
Mrs.ポッド役の織笠さんを始めとする役者さんの
プロフェッショナリズムを肌でビリビリと感じさせられました。

佐野さんは1986年に劇団四季に入られ、1997年からビースト役を
担当されているし、坂本さんは1982年に劇団四季に入られ、
1995年からベル役を担当されている・・・。

この2人のペアを観て、これまでまったく分からなかった
美女と野獣の魅力を教えられました。

僕はもともと「救いと励まし」というカタルシスのある作品に
無性に感動してしまう傾向があります。

そして真の意味で救われる人というのは、他人に救われる前に
自分で自分の運命を引き受けなければいけない。
自分をしてニヒリズムの淵から救い出せなければならない、
と強く思ってきました。

どんなに過酷な運命であったとしても、自分の運命、人生として
引き受けることができて初めて他人があなたを救うことができる・・・。
実際は他人は救うわけではなく、
共に生きようと言ってるだけ・・・でも、それこそが
他人ができる救いなのかもしれない・・・。

このような観点が美女と野獣にも存在することが、
明確に!!わかりました。

分かった後だと、なぜこれまで明確に分からなかったかが
不思議なくらいなんですけど(苦笑)。

おそらく、今回理解できた原因は佐野さんの演技と歌!!
特に、佐野さんがが歌う『愛せぬならば』とそのリプライズを聴いて
明確に理解できました。

1幕最後にベルを傷つけてしまったビーストが歌う『愛せぬならば』。
感情の矛先が明確に自分へ向けられていることが分かりました。
自分の想いとは反対の結果になってしまったことに対する後悔、怒り、
自分への絶望・・・こういう感情が爆発したような
少し自暴自棄が入った歌い方。それはそれは見事な歌でした。

見事な歌で、もちろん泪ソウソウって感じなんですけど、
心のどこかに泣いてはいけないというブレーキが掛かった感じで
ちょっとした違和感があったんですね。

そして2幕においてベルとの距離が縮まりながらも
その深い愛故にベルをお父さんのもとへ送り出す
(=ビーストが人間に戻る可能性を放棄する)シーンの後に歌う
『愛せぬならば(リプライズ)』を聴いて、違和感は氷解しました。

1幕最後の『愛せぬならば』は自分への同情を隠さないビーストの慟哭。

しかし2幕のそれは、愛故に自分の救済を放棄する・・・。
いわばビースト1世1代オトコの決意!!
ビーストであり続けることを引き受ける、覚悟の歌だったのです。


もはや望み遠くに去り・・・
呪いをとく愛の言葉、聞くことは無い・・・
ただ過ぎた時の流れ、ただ待つのみか・・・
死がいつかはこの呪いを、消し去る日々を・・・


この歌詞の歌い方が佐野さんが最強に素敵な理由です。
ビーストは我が運命を引き受けた、愛するが故に・・・。
悲しみこそあれ己への同情はまったくない歌い方・・・。
だからこそ切なさ10000倍!!!

呼吸困難になるくらい泣けました。
大げさだけど、ビースト!一緒に死んだる!!と
抱きしめたくなるような、そんなビーストを演じられる佐野さんは
チョーカッコいい!!!!!

そして、泣きながらわかったんですね。
ここでビーストは新しい生命を得たんだって・・・。
呪われし己が運命を引き受けたビースト、
このタイミングでビーストには新しい命が用意されていたんだ。
ビーストは運命に選ばれたんです。
だから、ベルも帰ってきたし、愛してももらえた。
王子にも戻ることができた・・・。

今回はそんな解釈ができました。
そして、このパターンは
キャッツのグリザベラの運命と同じじゃないか!!
と思ったんですね。

どのへんが同じと思うかは、過去の感想を読んで頂くとして、
僕には本質的に両作品の深層底流には同じ命題が流れていると
直観しました。

そして、それを教えてくれた佐野さん、坂本さんの
プロとしての演技力に心より敬意を表したくなった次第です。

カーテンコールでは、自然と身体が動きスタンディングオベーションに・・・。
過去の美女と野獣では一度も経験無いんですが、
今回ばかりはスタンディングオベーションしないわけにはいきません。

感動したのは僕だけではなかったようで、客席の至る所で
スタンディングオベーションが!!

舞台、俳優さん、観客・・・どれもが最高の観劇ツアー初日となりました。

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