2009年7月16日木曜日

デザイン思考の仕事術のための基本姿勢

ここ最近、仕事に行き詰まりを感じています。
自分が担当するソリューションプロダクトにお客様がつかないからです。
お客様がつかないなら、じゃーお客様を作りに行こう、と思って色々活動すると
それがペシャッとやられてしまう・・・。

おいおい、せっかくみんな頑張って仕掛けを作りこんで
お客様に喜んでもらおうとしているのにあんたがそんなじゃ台無しじゃないか!!

とムンクばりの叫びをあげたくなる今日この頃・・・。
段々私の中のビジネスパーソンとしての要素が死んでいくのが実感できる。

多分ね、これ普通の人なら鬱になるよ。
でも、そこは私の中の不条理な英雄たちが現実逃避を許さないのさ。
「逃げるな、引き受けろ、歩みをとめるな、不条理を抱きしめろ」と私にささやく・・・。
だから私は「ひゃひゃひゃひゃひゃー」と尊敬する上司と一緒に笑ってみる。
あーあ、これじゃ鬱ではなく躁だね。危ない危ない。
上司曰く「大丈夫。お前は馬鹿馬鹿しい現実を茶化せる余裕があるから」だって。
持つべきものは尊敬できる先輩というとこですかねぇ・・・。

さて、今世紀最高のメンタルダウン状態ではありますが、
そんな時こそ、いつ出会うか分からない偉大な人たちと仕事をするために
コツコツとこれまでの自分の仕事のやり方などを振り返って整理しておきたいものです。

さーて、ようやく本題です。
今回のエントリーも棚橋さんの著書『デザイン思考の仕事術』を参考にしています。

今回取り上げたいのは、タイトルにもあるように
仕事に取り組むための基本姿勢についてです。
仕事といってもここではデザイン思考における仕事術という文脈ですが・・・。

さて、まずは引用から。
棚橋さんは前掲書でデザイン思考の仕事術のための
基本姿勢として7つの項目を列挙しています。

第一条 「わかる」ことは重要じゃない。「わからない」ことにこだわる。
第二条 オフィス内の論理にではなく、外の世界の現実に従う。
第三条 他人の意見や作ったものを否定しない。厭ならよりより代替案を具体的に示す。
第四条 頭の中だけで考えない。ことばや形を外部化して組み立てる。
第五条 仲間内で群れない。異分野の人と積極的に接する。
第六条 先人に学ぶ。古きものに学ぶ。今に囚われない広い視点をもつ。
第七条 グループワークを重視する。協力を惜しまない。
                         『デザイン思考の仕事術』棚橋弘季


今の私は、この七条にただならぬセンスを感じてしまいます。
仕事の基本姿勢としてこの七つを取り上げただけでなく、
第一条に「わかる」ことは重要じゃない、という姿勢を持ってきたところの品位すら感じます。

私が5年前に研修会社から親会社のSIベンダーに席を移してからテーマにしていることの一つに
「違いを生み出すための違い」は何なのか?というものがあります。
簡単に言ってしまえば、あるビジネスパーソンが突出する原因は何かということです。

もちろんまだ研究道半ばといったところですが、現状での仮説としては
優秀な奴は・・・
◆自分が分かったことに満足できない
◆自分が出した答えに納得しない
◆「分かった」後に、このレベル以上には分かることは無理なのか、と問いつづける
◆問いに対する回答をあらゆる手段で探そうとする
◆人間という存在が、そもそも最初から何かかけていることを見つめつづけられる
という特徴があるように感じられます。

でね。
表現こそ異なるけれど、ここで一番大事なのは
「わかる」ことは重要じゃないよということなんですよ。
先に引用したとおり重要なのは「わからない」ことにこだわること。

これは棚橋さんに聞いてみないと分かりませんが、
多分、「わからない」ことにこだわるという姿勢(第一条)をつきつめると、
実はおのずと残りの第二~七条というのは行動として要請されるのではないかということです。

分からないことにこだわり続けさえいれば、オフィス内では回答を見つけられなくなるはず。
そして他人の意見や作ったものも否定できなくなる。仮にあまりセンスがよくなかったり
場合によっては間違っている場合でも、一体全体相手はどういう文脈で対象を知覚、解釈し
その意見を作ったのか知りたくなる。要は相手を客観視すると同時に相手の文脈に
ドッポンと飛び込みたくなるもんです。
相手の文脈で何かを知覚・解釈したら、次はそれを外部化して相手と対話してみたくなるでしょう。
「ねぇねぇ、君ってもしかしてあの状況をこういう風に解釈して、こういう表現したの?」
とかって興味わきません?んでもって・・・
「その解釈も確かに分かるけど、こういう解釈ってどう?
他の人たちにはどう見えるかねぇ?ちょっと聞いてみようよ」
となっておそらく異分野の人たちと交流を持ちたくなるでしょう。
ちなみにそこから先は、今の自分の考えって系譜学的にどうなってんだろ?とかって思うでしょ、普通。
ニーチェに共感する私としてはどうしてもモノゴトの系譜学というのを知りたくなります。
ある程度けりついたら、最後はチームに戻ってヒーコラヒーコラ、メンバーと汗かくわけでしょ。

私には第一条が残りの六条を誘発するんじゃないかと思うのですが、棚橋さんはどう考えていたんだろう?
興味がありますね。

ま、いずれにせよ、棚橋さんが素晴らしいセンスの持ち主であることには間違いないわけです。
今回紹介した基本姿勢。おそらくデザイン思考などという敢えて言わなくても、
近い将来、すべてのビジネスパーソンに求められる
基本姿勢になっていくのではないでしょうか。

これでまた一人、私が私淑する人物が増えたことになります。
楽してこのレベルまでいけるなんてさらさら思っていません。
先輩の後をコツコツと追いかけるのみ。

躓いても転ばないようにしよう。もし転んだら前向きに転ぼう。
疲れたら少し休憩しよう。そしたらまた起き上がろうって進もう。
夢はいらない。志もいらない。先を行く先輩方がいるのだから・・・。





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