2009年4月1日水曜日

ダイアローグ ~対話する組織~/中原淳・長岡健

いくつか前のエントリーでコミュニケーションにおいて相互理解のポイントになるのが
「対話」かもしれないという話を書きました。

今回は、その話に関連する書籍として『ダイアローグ ~対話する組織~』を読みました。
組織変革における「対話(ダイアローグ)」の重要性や可能性を、
社会構成主義の理論を下敷きにして丁寧にまとめています。
論旨明快、意味明瞭な好著です。

著者は、多くの日本企業が抱える問題の根底には
「組織内におけるコミュニケーションのあり方」が横たわっていると捉えています。
そして、このコミュニケーションの問題を上手く解決することで、
メンバー間の相互理解や情報共有、組織学習がよりいっそう高まるのではないかと。

私は教育屋の立場で大企業に丸4年所属(社会人歴は9年ですが)していますが、
上記の視点に全面的に賛同します。まさしくそのとおりといった感じです。

大抵、社内調査の一環としてアンケートをとってみると、どこも同じような結果になりますが、
同僚同士のコミュニケーションが取れているところは比較的多いのですが、
上司と部下という関係で十分なコミュニケーションが取れている会社は非常に少ないのが現状です。

で、上はうえ同士で「部下が何を考えているのかが分からない」と言い、下はした同士で
「上司の考えがよく分からない。俺の話を聞いてくれない」なんていっているのが現状なのではないでしょうか。

この本は、上記のような現状を打開するための鍵として「対話」の重要性を強調しています。
では、なぜ「対話」なのでしょうか?
これまで一般的に行われてきたであろう「論理的で分かりやすいプレゼン」や
最近流行の「ストーリーテリング」などの手法を用いたコミュニケーションでは十分ではないなのでしょうか?

この質問に対して著者は「不十分である」と答えます。
理由は、それらのコミュニケーション手法が基本的には「モノローグ」であるからです。

要は、自分が思っていることを一方的に伝えて終わりだからですね。
相手に対してどんなに分かりやすく伝えようが、結局は”思いの一方通行”なわけです。
よって、相手は頭で理解を示したとしても腹で理解できない、行動につながらないというわけです。
だから、対話によってお互いの信念を表出し合い、ぶつけ合い、合意形成を行って行かなければならない
というのがこの本の基本的なテーマです。

続きは、実際に本書を読むときのお楽しみとしておきます。

最後に、重要なメッセージを本書から抜粋して、このエントリーを終えます。

あなたは、大人に学べという
あなたは、大人に成長せよという
あなたは、大人に変容せよという
あなたは、お前は大人にダイアローグせよ、という

で、そういう「あなた」はどうなのだ?

あなたは学んでいるのか?
あなた自身は成長しようとしているのか?
あなた自身は変わろうとしているのか?
そして、あなたはダイアローグの中にいるのか?

この御時世、学びをやめたら転げ落ちていくだけです。
常にこの言葉を念頭に、日々前進していきたいと思います。




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