2009年3月17日火曜日

映画『ランボー 最後の戦場』を観ました

DVDにて『ランボー 最後の戦場』を観ました。

一般的にランボーシリーズは、その名の響きもあり、
乱暴者の戦争ドンパチ映画として
捉えられている嫌いがあるが、それは誤解です。

私は、このランボーシリーズを、
戦争において国家から使い捨ての部品のように
扱われた兵士たちの悲しみ、そして
戦争という名の救いのない現実を表現した傑作だと
思っています。

1作目では、ベトナム帰還兵のランボーが
警察からいわれのないひどい扱いをされ
怒りの限界を超え、ドンパチを繰り広げる話でした。
しかし、最後の最後で単なるドンパチ映画を超えた
素晴らしい展開に持っていってくれた。
ラスト30分が1作目の本質でしょう。

2作目は、ベトナムにとらわれた捕虜を救うべく、敵地に赴くが、やはりここでも国に裏切られ、見捨てられ
孤軍奮闘する羽目に・・・。1作目同様に、全体としてはドンパチ系の戦争ドラマに見えるが、
ポイントはランボーが吐くラストの台詞。
「俺たちが国を愛したように、国も俺たちを愛してほしい」
ベトナム戦争という泥沼の戦いの中で、使い捨ての駒として捨てられた兵士たちの痛切な叫びが
1作目同様、2作目のテーマでもありました。

いわゆるベトナム戦争によるアメリカの傷をギューっと圧縮した作品だったわけです。

3作目は、戦場が変わってアフガンでした。
アフガンの戦士たちと協力し、ソ連と戦う映画でした。
個人的には一番メッセージ性が弱く、アクションドンパチ系だったかなと思った作品でした。

で、今回の4作目。
正直、まだやるのかよ、と思った作品でした。
しかし、前作のランボー3から20年たった今、スタローンは何ゆえまたランボーなんか撮影したのかに
興味がわき、DVDで観ることに。
観る前は、落ち目になったスタローンの小遣い稼ぎかと思っていたのですが、
良い意味で裏切られることに。

個人的にはシリーズ最高傑作です。場所はミャンマー。
虐殺する側とされる側が淡々とした事実として描かれています。
頭の数分は、ミャンマーで起こった事件の本当の映像を使っているようでした。
本当に衝撃的。人間ここまで狂えるのかを描きつくした、
これぞアクション映画ではない戦争映画といった感じです。
『ブラック・ホークダウン』以上に衝撃的でした。言葉を失います。

戦争は、人が人を殺すという残虐行為以外のなにものでもない。 
そんな戦争という行為、戦争が行われる戦場には愛や道徳、倫理など存在する余地がない。 
戦争には物語もドラマも無い。あるのは殺す側と殺される側の人間だけだ。

そこに登場する人間は家畜同然で、そいつらがひたすら殺しあうのが戦争だ。
そこから目をそむけるな。無価値のために生きるのか、価値のために死ぬのか腹をくくれ。

このようなメッセージを正面から投げかけてくる傑作です。
もう、ほんと死ぬシーンの連続です。それも非常なまでに残酷で、淡々としている。
でてくる人間には理性も何もありません。
おそらくこれが戦争なんでしょうね。



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