2009年2月3日火曜日

ロジカル・シンキングについての寓話

昔々、あるところにとても頭の切れる老人がいました。

その老人は、あらゆる事象を整理/分析し、結果にもとづき
将来起こりうるであろう出来事を的確に予測する力に長けていました。

そんな老人にあこがれて、一人の青年が彼のもとをたずねました。

青年「先生、どうしたら先生みたいに的確に事象を分析し、みなが理解できるよう論理的に
   説明したり、書物にしたりできるのでしょうか?」

老人「ほう。君にはワシが論理的に説明したり、書いたりしているように見えるのか。
   ところで君は、ワシが身につけていると言った技能を自分のものにするために
   何か訓練をしているのかね?」

青年「もちろんです。分析力や思考力を磨くためにロジカル・シンキングや発想力などが
   身につく本を沢山読んでいます。ですが先生、自分の分析力や思考力が
   向上したという実感を得ることができません。私の力は果たして向上しているのでしょうか?」

老人「なぜ君は分析力や思考力を磨くために、ロジカル・シンキングや発想力の本を
   読もうと思ったのだね?世の中、面白い本は他にも沢山あるじゃないか。」

青年「おっしゃるとおり、面白い本は沢山あります。ですが私は分析力や思考力を磨きたいのです。
   面白い本を読むよりも、まずは自分の求める能力についての本を読むべきだと思っています。」

老人「君は、そのような本を読んでいて面白いと感じるかね?」

青年「いえ。しかし、目指す能力を身に着けるには仕方がないと思っています。」

老人「そうか。では今すぐ手持ちの本を全て処分しなさい。そして、君が本当に関心や
   興味のあるものごとについて徹底的に調べつくしてみなさい。
   そして、君が調べたことを、君が持っている情熱を含めてワシに分かりやすく教えてくれたまえ。
   できればワシがこれまで研究し、書いたりしゃべったりした内容と連想できるように
   工夫してくれると、老いぼれとしてはありがたいのぉ。」

青年「そんな無駄なことはしたくありません。私には時間がないのです。
   できるだけ効率よく、能力を向上させたいのです。」

老人「そうか。であれば今すぐワシのもとを立ち去って、
   心ゆくまでこれまでどおりのことをすればよい。ワシの話を聞くのも時間の無駄じゃろうからの。
   ホッホッホッホッホ。」

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