2008年12月9日火曜日

パラダイム、ものの見方、考え方、あるいは偏見

ほとほと人間という生き物は物事をあるがままに、客観的に見ることはできないんだなと思った。
本人は客観的に見ているつもりでも、それはあくまで思い込みで、
単に自分が見たいように、言い換えると自分のあるがままに
物事を見てしまうということを痛感させられた。

こんなことがあった・・・。

あるビジネスマンがプロジェクトを率いることになった。
このプロジェクトは複数社合同で受注しているが、お客様からの要望で
このビジネスマンが所属する会社がお客様との中心窓口となり、
他の会社との調整役を担うことになった。

受注している他社の要望もお客様へ伝えるときは、いったんこのビジネスマンが取りまとめ、
整理したうえでお客様へ報告しなければならない。逆に、お客様から他社への要望や
クレームについても、一旦このビジネスマンが取りまとめた上で
他社と共有しなければならない。

一般的にこのような立場は、お客様と他社との板ばさみになりやすく
決して楽なポジションとは言えない。ましてや、このビジネスマン、
仕事のさばき方は下手だし、すぐキレて投げやりになったり、愚痴っぽくなったりする。
本人はもちろん、彼に関係する様々な利害関係者が不幸になる。

でもそこは組織。このビジネスマンが駄目でも、会社としてはうまく役割をこなさなければならない。
ということで黒子的なヘルパーを、1名つけて、彼が見逃す全てのタスクを潰していった。
このヘルパー、仕事ができる上に人望もある。たとえヘルパーの役割で、尻拭いをしなければ
ならないとしても公然とブーたれたりはしない。まぁ、そういう人はプロジェクトにおいて
縁の下の力持ちとして皆から信頼されるわけだ。

このビジネスマン、一時は自分の役割に押しつぶされて人間不信にもなりかけたが、
優秀なヘルパーとその他大勢のサポートのおかげで、何とかプロジェクトを完了させることができた。

プロジェクトも無事終わり、今は12月。
ボーナス前の査定の時期がやってきた。
景気が悪いといいつつも、なんとか今期はボーナスがでそうだ。

このビジネスマン。明日の査定を前に、こんなことを言っているのを耳にした・・・。
「俺はあのプロジェクトで政治的に大変な立場を上手くマネジメントして、
プロジェクトを成功裏に完了させることができた。だれがどうみても
物凄い実績のはずだから、最上級評価(5段階評価の5だと思ってほしい)を
くれないなら上司と戦ってやる、文句つけてやる。それでも駄目なら
俺はモチベーション保てないから、来期からはまじめに仕事なんかしてられない。」


私が他のメンバーから聞いた評価だと、彼のおかげでやらなくていい仕事を
皆がやらざるを得なくなった。彼がいないほうが仕事がスムーズに進んだと思う。
なんていうのが主流を占める。
極論すると、お客様、パートナーに失礼のないように、彼以外のメンバーが
チームワークを発揮して、彼の仕事を肩代わりしていたということらしい・・・。

さて、組織において、評価されるのは誰なんでしょう?
プロジェクトリーダとして苦しんだビジネスマンは高評価をもらえるのでしょうか?
なぜ、このビジネスマンは自分が高評価に値すると思っているのでしょうか?

ある事象について自分の意見を述べるということは、それは結果的に、自分自身、自分の知覚、
自分のパラダイムを説明することと同じことといえるだろう。

このプロジェクトのメンバーが真に団結して仕事を進めるには、おのおのがどのように
対話の場を持ち、どのように認識を改めるのがベターな解なのだろうか?

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