2008年12月3日水曜日

酒井穣さんの『英会話ヒトリゴト学習法』を読んだ

酒井穣さんの『英会話ヒトリゴト学習法』を読みました。

酒井さんはこれまでビジネス書として
『はじめての 課長の教科書』や『あたらしい 戦略の教科書』を出版され、
第一弾、第二弾ともにヒットさせてきた(?)方です。
過去の2作品は出版されてすぐ購入し、結構ひどいコメントをしました。
それにもかかわらず、著者の酒井さんはわざわざ丁寧に
私の感想に対してコメントを下さった。
コメントを頂戴する前から、なんとなく酒井さんには
色々と勝手に期待するものがあったんですよね。

ですので、内容の是非を問わず、
酒井さんの著作は必ず購入して読もうと思ってました。
よって、本当は酒井さんの第三弾となる本書も出版されてすぐに購入しようと思ってました。

・・・けれども本屋で見つけられなかった・・・。
販売日に本屋にいき、平積みされているかと思いきや、そこにはなかった。
会社帰りによく立ち寄るクマザワ書店にもないし、自宅の近くにある
紀伊国屋書店にも足を運んだのですが、発見できず・・・。

本屋に備え付けの検索端末で探しても、店頭に在庫は見つからず・・・。
どういうこと?馬鹿売れによる在庫切れ?
そんなこんなしているうちに、あっという間に1ヶ月が経ってしまいました。
※酒井さん、本書は馬鹿売れでしたか?

いい加減書店で探すことにくたびれ果てたので、
先週末にAmazonで購入し、本日手元に届いた次第です。

前置きはこのくらいにしておいて、中身について触れたいと思います。

結論から先に言うと、毎度お馴染み「あくまで私の主観的評価」ですが、
”日本人で英語を勉強している人間は、すべからく一読すべき本”
というのが私の率直な感想です。

なんで英語を勉強するのですか?
英語を勉強する面白みはなんですか?
英語の勉強が仕事の成果につながるようにするにはどうすべきですか?

英語を勉強する人間であれば一度はぶつかる疑問に対して、
納得できる回答を提示すべく、正面から仮説を提示して答えようと
試みた本はこの本が初めてではないでしょうか。
そして、その試みは私が思うにかなりいい線をいっている思います。

この本の本質は、外国語学習をテコにした、
思考力と創造力の強化方法なんだと思います。
※もちろん実践的な英語学習方法も掲載されており、そちらも有用です。

そういう意味で、英語を勉強する人はすべからく一読すべき本だと思う次第です。
着眼点が素晴らしいですよ。拍手!!

本書で仮説提示されている一言語一人格という理論は、
わたしも高校のころからずっと思っていたことです。

特に日本語と英語はその言語体系自体が持っている哲学が異なるのではないかと。
よって英語を習得するには日本語的な人格から英語が持つ哲学に自分の人格を再編集しないと
英語は使いこなせないんじゃないかと。

高校生のときに、ウィトゲンシュタインの論理哲学論考をよんで、
英語的な自我のもとで世界を見れない・思考できない限り、英語は使えないよなぁ・・・
なんて思った記憶が甦ります。

「わたくしの言語の限界は、わたくしの世界の限界を意味する。
論理は世界に充満する。世界の限界は、論理の限界でもある。

中略

思考できぬものを、思考することはできない。
かくして、思考できぬものを、語ることもまたできない。」


それから、かなり適当な考えでしょうけど、英語の世界って哲学で言う
独我論っていうか、存在論の世界ですよね。

I am Hidehiro.って訳せば「わたしは英裕といいます」とかになるんだろうけど、
その世界観は「我、英裕という人格として、存在す」だもんね。

高校時代、「be動詞」を「be動詞」なんて読んでるから英語がわかんないんじゃないか、と
英語の先生と討論したことがあります。

私の考えでは、「be動詞」なんて呼ぶとその本質が分からなくなるので
「存在詞」とでも読んだほうがピンとくるのに・・・。

話はかなり外れますが、
It is rain.って「外は雨です」という風に、環境のItなんて教えられたりしますよね。
でも、英語が独我論ベース、存在に重きを置く哲学体系の言語であることを考えると、
暗黙の前提として「私が存在する(I am)」そして私以外の世界(It)が存在(is)する。
私から区別される外的世界は雨という状態で存在している。

こういうパラダイム(思考枠)で英語を見るようになってから、
私の英語習熟度は圧倒的に高くなりました。
※哲学的に私の英語に対する見方は間違ってるかもしれませんが(笑)


話を元に戻します(ちょっと戻しきれない・・・)。

本書は、そのような外国語を勉強する上で欠かすことのできないものの見方を
教えてくれる稀有な書籍です。

ただ一点気になるのが、この本にこれだけ重要なポイントが記載されていることを
書名から読者が汲み取れるかどうかということです。
へたに「ヒトリゴト学習法」なんていうタイトルを見て、「なんだ、つぶやき英語学習法か、つまんなそう」
などという勝手な判断を下さないことを切に願います。

酒井さん、この本の売れ行きどうですか・・・?


2 件のコメント:

酒井穣 さんのコメント...

本書はまだ出版されて間もないので正確なところはわかりませんが、前の著作ほどには初速の勢いはないです(残念ですが・・・)。雑誌や新聞で取り上げてもらえれば加速が付くと思うのですが、なかなか思うようには行きませんね。

それにしても、高校生のときにウィトゲンシュタインですか(汗)。お恥ずかしい話ですが、僕は最近になってやっと、少しだけ読めるようになった程度です。

be動詞を「存在詞」というのは、まったくその通りですね。英語の勉強は、それ自体が面白いですね。

あらためて、本書もお買い上げいただき、ありがとうございました。今後とも、どうぞよろしくお願いします。

Hidehiro Takeda さんのコメント...

酒井様

わざわざコメント頂きまして
ありがとうございます。

全2作ほどではなくとも、英語を勉強する数多くの人が手にとって読んでくれると良いですね。

さて、著書のほうは課長、戦略、英語ときましたが、次は何がくるのでしょうか?楽しみです。

私にとって読書とは、異質との出会いであり、真剣勝負の場でもあります。

「参りました!!」と唸る次回作を
心待ちにしております。

日本より酒井様のご活躍を
祈っております!!

それでは