2008年11月29日土曜日

レイ・ブラッドベリの『華氏451度』を読んで、観た

SF界の巨匠、レイ・ブラッドベリが現代文明を諷刺した不朽の名作。
それがこの『華氏451度』だそうだ。

私はこれまでほとんどSF小説というジャンルは読まずに生きてきた。
SFはありえない架空の世界や、近未来を描くことから、
単純な空想エンターテイメントだとみなし、それならCG満載の映画のほうが面白いだろう、
と考えていたのがSF本を読まなかった理由である。

しかし、最近、実際に読みもしないで映画のほうが面白いだろうという考えもいかがなものか?
と思い直し、いわゆるSFの名作と呼ばれているものを3冊ほど買ってきた。

その中のひとつが今回紹介する『華氏451度』である。
この作品、実は映画化もされており、おとといDVDを借りることができた。
昨日、原作を読み終え、いましがた、DVDを観終えたところである。

本の評価:★★★★☆
映画の評価:★★★★☆

どちらも良くできている。
上質のエンターテイメントであり、単なるエンターテイメントで終わらない
現代社会を諷刺する力をもっている傑作である。

タイトルの華氏451度というのは本のページに火がつき、燃え上がる温度のことだそうだ。
そう、この物語の世界では人に考えること、感じることを促す「本」の存在が禁止されている。
本を所持することは犯罪であり、見つけられた本は焚書官によって焼き尽くされる世界なのだ。
この世界に住む人たちの娯楽は基本的にTVとスポーツであり、思考というものとは
縁のない生活をしている。

この作品の主人公は、焚書官のガイ・モンターグという人物である。
最初は焚書官という任務に喜びを覚えているのだが、ある出来事をきっかけに
本という存在、そしてその内容を無性に知りたくなる。そして、あるとき焚書すべき本を
自宅に持ち帰り、妻が寝たあとこっそり読書の愉楽を知ってしまう・・・。
それを機に、モンターグの人生は大きく変わりはじめる。
そもそも本はある情報を伝達する媒体、メディアであるわけだがそこに描かれている
情報の本質とは何なのか。人が生きて死ぬ存在である以上、本当に生きるとはどういうことなのか。

いくつか私が感銘を受けた箇所を挙げてみる。

・われわれの社会には、三つのものが欠けておりますな。
 そのひとつ、なぜ書物は重要であるか、その理由をご存知かな?
 そこには、ものの本質がしめされておるのです。

・すべてをことこまかく語れ。新しい詳細を語れ。すぐれた著者は、生命の深奥を探りあてる。
 凡庸な著者は、表面を撫でるにすぎん。劣悪な著者となると、ただむやみに手をつけて、
 かきまわすだけのこと、であとはどうなれと、捨て去ってしまうんです。

・「欠けている二ばんめは?」
 「閑暇ですな」
 「しかし、ぼくたちには、勤務外の時間がありすぎるほどありますが」
 「勤務外の時間はありましょうな。しかし、考える時間はどうです?」

・そして第三には、最初の両者の相互作用から学びとったものに基礎を置いて、
 正しい行動に出ることにある。

・芝生を刈るだけの男と、庭園をつくりあげた男との相違は、それをつくりあげたかどうかにある。
 祖父はいったよ。芝刈人はいなかったも同然だ。だが、庭師は生涯を通じて、
 その庭のうちに存在するんだとね


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映画『私は貝になりたい』を観た


本日、レイトショーにて、
私は貝になりたい』を観た。

ほんとは観るつもりなんてなかった・・・。

タイトルだけ観て壮大なる勘違いをしていた。
「貝になりたいなんて、ヘタレなやつめ」と。

評価:日本人全員が観るべき作品




私は大学時代に、縁あって日本の「シベリア抑留」について調べ、
実際に体験した方々とお会いする機会を得たことがある。
「わしの周りにいた、人のいいやつから死んでいった・・・
生き残った人間ができることとは一体なんなのかと考えながらこれまで生きてきた・・・」
と涙ながらに訴えられる姿を見て、私なりに前の世代から目には見えないものを受け取り
自分の人生を通して引き受ける覚悟をしたのを思い出す。

不条理という言葉がある。
私が思うに不条理の種類というのは2つあるのではないか。
ひとつが、超自然的なめぐり合わせで自分に降りかかる災い。
簡単に言っちゃうと「天災」とでもいえるようなもの。

もうひとつが、人的な原因により引き起こされ、関係もないのに自分に降りかかる災い。
これは簡単に言うと「人災」だ。

願わくばどちらの不条理も経験せずに過ごせたら良いなと思う。
しかし、自分が不条理と直面せざるを得なくなったときにどうしても許せない不条理が
後者の不条理だ。後者の不条理を「人災」としたが、この人災の最たるものが
戦争なのではないのだろうか?

何が悲しくて、縁もゆかりもない地に赴いて、見ず知らずの人と、
個人的な事情に関係なく殺しあわねばならないのか・・・。

なんの権限があって、国家権力なるものが一個人に対し、
本人の意思とは関係なく殺人を強制することができるのか・・・。

そんなことを大学時代のある時期に考えてたことがある。
しかし、そんな気持ち、つい最近までは忘れていた。

そんな矢先に、私が毎日欠かさず拝見している天木直人さんのブログに
以下のエントリーがあるのを見つけた。
「私は貝になりたい」のヒットを願う


今回、映画を見たのはこのエントリーを読んだから。
SMAPの中居さんと仲間さんが主演のこの映画。
仲間さんはさておき、中居さんに戦争なんて演じられるのかと思って
観るつもりなんてなかった。

でも観てよかった。

大げさな言い方をすれば、我々は人生の先輩方からいろんな意味で
見えないバトンを渡されているのだ。
バトンを引き受ける、引き受けないは個人の自由であろう。
しかし、バトンの存在を認識しないことは、歴史に対する冒涜であり、
個人的には罪であると思う。

私はこの作品の上映5分くらいから、100分くらいまで、涙が止まらなかった。
たいした場面でもないのに色んな思いが頭によぎって、止め処もなく涙が溢れた。
映画自体は140分あるが、ラスト40分は泣きつかれて涙もでなかった。

細かいところを観ると、いろいろ文句のつけようもある。
でもこの作品に関してはそんなことどうでも良い。
中居さんも仲間さんも誠実で実直な迫真の演技を披露されていた。

この作品に関係された方々へ。

よい作品を作ってくれて、ありがとうございました。

2008年11月27日木曜日

見直す

私が入社したときトレーナーとして指導してくれた人物は3歳年上の女性であった。
小柄だがパワフルで可愛らしく、異性として魅力的なんだけど、
それ以上に人間的な魅力に溢れた、私が大好きなタイプの人間である。

そんなトレーナーさんが珍しく「ご飯食べて帰らない」と誘ってくれた。
二人で品川の小料理屋に行き2時間近くいろいろ話をし、充実した時間を過ごした。

話の中で非常に面白い会話があったのでメモっておきたい。
これを読んだ皆さんはどう考えます?

先輩「あのさー。武田くんって人に対して”見直した”っていう瞬間って過去にあった?」

私「”見直す”ってどういう意味でおっしゃってます?
       まえから凄いと思っていたやつが、想像以上に凄くて認識を改めるってことですか?」

先輩「違う違う。頼りないなーとか、駄目な人だなーって思ってた人が、
    知らないところで成長して、やればできるじゃんと思った、とか、実は凄かったんだという風に
    認識を改めた経験についてなんだけど・・・。」

私「私のたかだか8年のキャリアでは何もいえないんですけど、ありませんでした。
      駄目なやつはいつまでたっても駄目だ、と思ったことしかありません。偏見ですかね?」

先輩「実は、私もそういう経験が一回もなくて、自分って、
                         偏見もってるのかなぁーって不安になってたんだ・・・」


皆さんの経験を教えてください。
皆さんがいろいろと接してきたなかで、自分としてはこいつは本質的に駄目だとおもった人物が
一定期間の後、凄い!!と見直した経験ってありますか?
※ここでの凄い、見直すというのは仕事についてのことと限定しておきます

2008年11月25日火曜日

吉村昭訳『平家物語』を読んだ

諸行無常、盛者必衰という完全な予定調和とわかってはいるけれど、
それでも読む人を魅了してやまないのが平家物語。
和文脈と漢文脈に口語の会話体を混用した、和漢混淆文で作られる
日本文学最強の軍記物語・・・そして私が一番好きな古典、それがこの平家物語である。

今回読んだのは、歴史作品で定評のある、吉村昭さんが現代語訳したものである。
このあいだ、紀伊国屋の文庫棚をボーっと眺めていたら、この本が目に入って即買いした。

原文は岩波文庫、漫画は横山光輝、小説は吉川英治とさまざまな平家物語に触れてきましたが、
現代語訳を読むのは今回が初めてだった。一気に読むのはもったいないので、
毎日昼休みに会社で少しづつ読んで、ようやく本日読破。

やっぱりイイネェー。
私は、勃興する源氏よりも、滅びの美学を身をもって示してくれる平家の皆さんが好きです。
その滅びの有様は日本の歴史が続く限り消えませんぞ!!
平家の皆さんを滅亡に追いやった源氏の方々も、
清盛に命を救われた恩を忘れた罰か、頼朝、義経(ちびで出っ歯)ともに
最後は没落したではないか・・・。
登場人物全員が盛者必衰と諸行無常のカルマからは逃げることができない。
それこそが私にとっての平家物語の魅力である。
※頼朝だけは本作品の中では没落しないが・・・結局3代しか続かなかったよね。


滅びるならじたばたせずに滅びよ。武士ならば命より、名こそ惜しめ。
現代社会の倫理観からすると野蛮で粗野な感じがするこの「名こそ惜しけれ」の精神こそが、
私をひきつけてやまない精神である。

あ、それから一言。
この本は平家物語の完全現代語訳ではなく、本編から冗長なところは省いてある
抄訳版とでもいえるものである。でも十分読める!!

日本人であれば、老いも若きも死ぬまでに一度は読むべき古典ですぞ。




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2008年11月23日日曜日

映画『ハッピーフライト』を観た


映画『ハッピーフライト』を観ました。

評価:★★★★☆(80点)

まじめに観れるし、楽しめます。





普段何気なく乗っている(といってもたまにだけど)飛行機が飛ぶということは、
どれくらいの数の人間のチームワークが必要なのかを考えさせてくれるいい映画でした。
笑えるシーンも数多くあり、劇場も何度となく笑いの渦に巻き込まれていました。
邦画としてはなかなかの傑作なのではないでしょうか。

全体的に面白いのですが、私がとくにこの映画のみどころかなと思ったのは以下の2点です。

一つは、熟練マネージャーの若手育成方法と、育成される側の、
まだ十分に視点が広くない若手の、指導に対する受け止め方です。
この映画には、操縦士、キャビンアテンダント、整備士、グランドスタッフ、ディスパッチャー、
管制塔、バードパトロールなどのプロフェッショナルたちが登場します。
そして、そのプロフェッショナルに新しく加わろうとする若手たちも登場します。
若手は若手なりに良かれと思っていろいろ頑張ったりするわけですが、
熟練のマネージャーからは駄目出しを食らったりするわけです。
マネージャーの駄目出しの仕方、そして若手の受け止め方は、
人材育成という観点から考える余地があると思いました。


二つ目が、危機におけるプロの行動です。
ストーリーにおいて、危機的な状況が発生したりするわけですが、
その時、いわゆるマネージャーはどういう行動をとらなければならないのか。
また、どういう行動を率先してやって見せることで、若手を育成していくのかということです。

一つ目も二つ目も、ともに人材育成に関係してます。
自分がそういう仕事をしているので、特に目が行ったのでしょう。

どうです皆さん。
この映画がDVDになった際には、社内研修として
上司と部下一緒に鑑賞し、各場面ごとにディスカッションデモしてみては?

私がこんなことを言うのもなんですが、
高い金払って研修を受けに行く、または行かせるよりも
1000円ちょっと払って映画を鑑賞し、
その内容について会話するほうが、ずっと濃い学習ができたりするもんですよ。

ちなみに、私がこの映画を観るきっかけは、上司のススメでした。
「俺は年のせいか、マネージャー側の意見や行動が正しいと思うんだけど、
お前の年でああいう対応を見たり、仕事で実際に上から言われたりするとどう思うのか教えてくれ」と。

私は上司に恵まれています。
感謝!!

2008年11月21日金曜日

生産性向上の行き着く先

最近ちょっと怖くなった。

私の仕事は基本的にテクニカルインストラクターである。
システム開発を行うメンバーを対象に、業務分析だとか画面設計、
DB設計、プログラミングの仕方などを教えてお金を頂戴するわけだ。

ただ、数年前からテクニカルインストラクターの仕事を基本にしつつ、
よりシステム開発の現場に近いところで働くようになった。
理由は、私が教えた内容を教えられた人たちはプロジェクトにもどって
どう活かしているのかを、つまり教育の効果を確認したかったからだ。
※研修会社から、希望を出して親会社の開発プロジェクトに出向いているわけだが、
  当初1年の予定が、なんやかんやで4年たっても在籍しつづけている・・・・。

研修の現場から軸足を移してみて痛感したことがある。
一般的に研修のタイプというのは2タイプあるのだが、あるパターンの研修内容というのは
現場に戻ってもほとんど、学んだ知識は活用されずに終わるということだ。

そのタイプというのは、以下のとおり。
①単純な操作・知識教育(知識教育)
  →たとえばプログラムの書き方や文法、ツールの操作方法など
②分析方法や設計方法などの考え方を学ぶ教育(メタ知識教育)
  →いわゆるモノの見方、考え方、仕事の仕方など


教育を受けたあと、現場に戻って学習内容が活かされていない、もしくは活かされにくいタイプの
研修ってどっちだと思いますか?

あくまで私が見て感じた主観的な判断ですが、実は②のタイプなんですね。
たとえば、研修で効果的な分析・設計技法について何らかの知見を得たとしましょう。
自部門や自プロジェクトにもどるとどうなるかというと、そこには伝統的な部門やプロジェクトごとの
作業標準というのがあるわけだ。そうするとどうなるかというと、多大な労力かけて
現状の作業標準を見直す、見直そうという動きが組織的に行われない限り、
研修を受けた人間は、「研修で学んだ机上の空論なんていいから、現行の方法に精通しろ」と
上司に指摘されて日に日に学んだ内容を現実へ適用しようなんていう気がなくなっていくわけだ。
そりゃ、誰だって経済合理性をもってますから、わざわざ上司に楯突いてまで
何かを変えようなんて考えないよね。よっぽど自分のキャリアを掛けてまで打ち込めるモノであれば
別だろうけど・・・。
組織学習の理論に、学習の正統性という考え方があるみたいなんだけど、
それによると従業員が学習したとみなされるのは、その組織や部門にとって
「正しい行為(現状の組織や部門を継続させるという意味で)や考え方」を個人が身につけた時だけ
学習したとみなされるということらしい。
つまり、極端な話、組織や部門の長が、自分たちのミッションを
「これまでの自分たちの否定」とでもしない限り、現状のやり方なんてそう簡単に
変わらないということだ。

まず、この現実を最近いやというほど見せ付けられて怖くなった。
※もちろん中には習った内容より現場のやり方の法が効果的だったりするものもあるので
  先の上司の発言は常に問題があるとは限らない。


次に、先ほどの話の延長。
個人の作業について最近、生産性向上なんてよく言われるよね。

だけどほんとに企業は部門、個人(従業員)の生産性向上に取り組んでいるのだろうか?と
最近疑問に思うようなことがあった。
というのも、仮に企業が従業員の生産性向上を宣言して、思惑通りに生産性が
2倍とかになったとしよう。そうすると今までの仕事量が半分の時間やコストでできるということだから、
何割かの従業員は仕事がなくなったり、減ったりするんだよね。
企業のシステム開発なんていうジャンルに足突っ込んでるために、この辺は最近特に思うんだけど、
はっきり行って企業システムを作るときに、現状の人減らしと仕事減らしを考えないで
システムつくったところで、経営に貢献するシステムなんて本当にできるのかということだ。

友人のシステムエンジニアに聞いたことがある。
ある企業へシステム開発の提案をし、現行のバッチシステムを全廃して、
すべてリアルタイムのオンライン処理にしては?と提案したところ
「今いる、オペレータの仕事がなくなるからバッチの全廃はできない」とのことだそうだ。

だよねー。
例えば、オペレータの仕事は来期のシステム導入で不要になるので、
君たちは来期から営業にいってくれ、なんてできないよね。
仮にできたとしても、全員が営業で仕事できるようなタイプの人で
かつ高度なコミュニケーションスキルを持っているわけでもないし・・・。

資本主義における企業というのは本質としては、何らかの機能目的を達成するために
組織化された機能共同体だよね。目的を達成する機能足り得ない人材は「はいサヨナラ」と
切捨てられてもおかしくはない。現に、アメリカなんかはそうやって業績不振になると
従業員の2割とかがリストラされたりする。

それに対して日本の企業ではリストラなんてそう簡単にはできない。
改善・革新をうたって現状の業務を見直そうにも、革新の結果、不要になった業務やプロセスに
所属する人たちのために、必ずしもビジネスに貢献するとは限らない別の仕事が作られたりする。

今の日本の大企業の経営者層の人たちは、従業員の生産性向上と
業務の最適化、従業員の適正配置とかをどのように考えているんだろう?
※もちろん個々に意見は違うんだろうけど・・・。

一部の超優秀な従業員以外は、必要に応じて
人員調整が可能な派遣(言葉適切か?)社員にしたいというのが本音だったりすんのかね?

もしくは、いくところまでいってどうしても正規従業員を抱えれなくなったら欧米みたいに
リストラとかすんのかね?

不況になると雇用の安定という話が必ず出るが、そこも資本主義の原則と矛盾というか
葛藤が起きるポイントだよね・・・。

企業はその原則として、市場環境に応じて、人を減らしてスリム化したりしたい。
雇用される側としては、収入源としての職を確保したい。

今の世の中、欲しいものが大体足りてる時代だから、よっぽど消費者の欲望を喚起するような
ビジネスでも考えないことには企業はその雇用を大幅に増やすなんてありえないと思うし。
企業が本当にほしい人材は真に創造的で自立的な人材だろうけど、需要と供給が
マッチするわけでもなく・・・。

いままでこの手の話は雑誌とか読んでも他人事だったけど、
身近な問題であることが認識できた途端、気分が暗くなってきた。

・・・それにしてもいつもながら何も構成考えず、書き散らかすとまとまりも何にもなくて
めちゃくちゃな内容だなこれは・・・。

ちゃんとした文章書くと、それなりに他人からも評価されるような文章かけんだけどなぁ・・・。

ま、いいや。

2008年11月16日日曜日

坂東眞砂子さんの『死国』を読んだ

先日、本ブログに佐藤優さんが推薦する100冊をリストアップしました。
この中にランクインしている坂東眞砂子さんの『死国』を読みました。

この『死国』という作品については、数年前に映画を見て、知っていました。
映画のほうはというと、確か栗山千明のデビュー作だったような・・・。
テーマ自体は非常に惹かれましたが内容は、散々だったのを覚えています。

今回、書籍の方が推薦されていたので、あらためて読んでみたくなった次第です。

評価:★★★★☆

個人的にはかなり好きな作品です。
私は角川系のホラーが大好きなのですが、
著者の坂東さんが描くような、日本人の土俗的な感性を刺激するような
ホラーが特に好きなんですよね。

最近、白川静先生の著書を手がかりに中国と日本の古代文化を勉強しているのですが、
そういう意味でも、この作品はビンゴでした。

日本の古代を探るときに、その呼び名と呼び名に当てはまる漢字というのが
文化を探るヒントになることが最近わかってきて、かなり面白い。

皆さん、死と国という漢字の語源ってご存知ですか?

死・・・歹(がつ)と人(ヒ)(ひ)とを組み合わせた形。歹とは死者の胸から上の残骨を現す。

国・・・もともとは口(い)と或(わく)が組み合わさってできた漢字で、
    或は口(都市をとりかこんでいる城壁の形)の周辺を戈(ほこ)で守ることから起こった文字。


四国には八十八箇所の霊場があるそうです(行ったことも見たこともありませんが・・・)。
ここをお遍路さんという修行者が右回りで全部の霊場を巡ることで、霊的な
バリアを四国に対して張るそうな・・・。なぜかというと四国というのは、古代日本においては
黄泉の国、つまり死んだ人たちの霊が集まり祖霊となって留まる場所(死国)だからだそうです。

と、前置きはこのくらいで、簡単に作品を紹介。

この作品は、四国の高知県が舞台になっています。
二十年ぶりに、故郷である高知の矢狗村に戻ってきた主人公のヒナコは、
幼馴染のサヨリが十八年前に事故死していることを知ります。
幼馴染の死にショックを受けつつ、その上、サヨリの母親であるテルコが
亡きサヨリを黄泉の国から呼び戻そうと、禁断の「逆打ち」という逆方向のお遍路を
サヨリがなくなった年である15年をかけてやり遂げたことを知ります。
死者の数だけ、八十八箇所の霊場を逆に巡ると、死者が甦るそうな・・・。
はたしてサヨリは甦るのか、禁断の技を使ってまで娘を甦らせる母親の思惑とは?
ヒナコは帰郷の際、初恋の人であるフミヤと恋に落ちるがその先には何が・・・。

傑作です。

日本の文化って妖しくて、儚くて、ちょっと不気味で、壊れやすそうで
非常に奥が深く味わい深いものなのだということに気づきました。


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2008年11月13日木曜日

21世紀図書館-必読の教養書2百冊 PartⅡ(佐藤優編)

引き続きPartⅡということで、今度は佐藤優さんが推薦している
図書100冊を以下にリストアップします。

【A.宗教・哲学についての知識で人間の本質を探究する】
(1)『聖書(新共同訳)』日本聖書協会
(2)『コーラン』岩波文庫
(3)ヘーゲル『精神現象学』平凡社ライブラリー
(4)廣松渉『唯物史観の原像』三一新書
(5)カント『純粋理性批判』岩波文庫
(6)シェリング『人間的自由の本質』岩波文庫
(7)ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』岩波文庫
(8)櫻部建/上山春平『存在の分析<アビダルマ>』角川ソフィア文庫
(9)多川俊映『はじめての唯識』春秋社
(10)田邊元『歴史的現実』こぶし書房
(11)高山岩男『世界史の哲学』こぶし書房
(12)ハーバーマス『認識と関心』未来社
(13)ハイデッガー『存在と時間』ちくま学芸文庫
(14)アリストテレス『問題集』岩波書店
(15)スピノザ『エチカ』岩波文庫
(16)ライプニッツ『単子論』岩波文庫
(17)魚木忠一『日本基督教の精神的伝統』大空社
(18)N・デ・ラーンジュ『ユダヤ教入門』岩波書店
(19)森孝一『宗教から読む「アメリカ」』講談社選書メチエ
(20)武市健人『歴史存在論の研究』桜井書店
(21)バーク『フランス革命についての省察』岩波文庫
(22)J・L・フロマートカ『なぜ私は生きているか』新教出版社
(23)酒井順子『負け犬の遠吠え』講談社文庫
(24)務台理作『現代のヒューマニズム』岩波新書
(25)シュライエルマッヘル『宗教論』岩波文庫
(26)リッケルト『認識の対象』岩波文庫
(27)エルンスト・トレルチ『歴史主義とその諸問題』ヨルダン社
(28)藤代泰三『キリスト教史』日本YMCA同盟出版部
(29)ヨゼフ・スモリック『第四の人間と福音』日本YMCA同盟出版部
(30)滝沢克己『「現代」への哲学的思惟 マルクス哲学と経済学』三一書房
(31)ロマノ・ヴルピッタ『ムッソリーニ』中公叢書
(32)カール・バルト『ローマ書講解』平凡社ライブラリー

【B.政治・国家についての知識で、世界の現実を知る】
(33)立花隆『中核VS革マル』講談社文庫
(34)柄谷行人『世界共和国へ』岩波新書
(35)ソロヴィヨフ『三つの会話』刀水書房
(36)スターリン『マルクス主義と民族問題』国民文庫(大月書店)
(37)ヴェーバー『職業としての政治』岩波文庫
(38)『國體の本義』文部省教学局
(39)ミハイル・ゴルバチョフ『ゴルバチョフ回想録』新潮社
(40)大川周明『復興亜細亜の諸問題』中公文庫
(41)池田徳眞『プロパガンダ戦史』中公新書
(42)会田雄次『アーロン収容所』中公新書
(43)東郷和彦『北方領土交渉秘録 失われた五度の機会』新潮社
(44)アントニオ・ネグリ/マイケル・ハート『<帝国>グローバル化と世界秩序のマルチチュードの可能性』以文社
(45)蓑田胸喜『国防哲学』慧文社
(46)大橋武夫『謀略』時事通信社
(47)オッペンハイマー『国家論』改造文庫
(48)高畠素之『幻滅者の社會観』大鐙閣
(49)アーネスト・ゲルナー『民族とナショナリズム』岩波書店
(50)ベネディクト・アンダーソン『定本 想像の共同体』書籍工房早山
(51)ウォルフガング・ロッツ『スパイのためのハンドブック』ハヤカワ文庫
(52)ロバート・グレーヴズ『アラビアのロレンス』平凡社ライブラリー
(53)ゲンナジー・シュガーノフ『ロシアと現代世界』自由国民社
(54)エリ・ゲゥーリー『ナショナリズム』学文社
(55)デヴィッド・ロックフェラー『ロックフェラー回顧録』新潮社


【C.社会・経済についての知識で、われわれが置かれた制約を知る】
(56)マルクス『資本論』岩波文庫
(57)レーニン『帝国主義』岩波文庫
(58)宇野弘蔵『経済原論』岩波書店
(59)ヒックス『価値と資本』岩波文庫
(60)ケインズ『雇用、利子および貨幣の一般理論』岩波文庫
(61)リカードゥ『経済学および課税の原理』岩波文庫
(62)「新潮45」編集部『凶悪』新潮社
(63)魚住昭『野中広務 差別と権力』講談社文庫
(64)宮崎学『突破者』幻冬社アウトロー文庫

【D.文学のついての知識で、想像力、構想力を豊かにする】
(65)夏目漱石『門』岩波文庫
(66)葉山嘉樹『セメント樽の中の手紙』角川文庫
(67)五味川純平『人間の條件』岩波現代文庫
(68)ソポクレス『オイディプス王』岩波文庫
(69)ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』集英社文庫
(70)ショーロフ『人間の運命』角川文庫
(71)ゴールズワージー『林檎の木』角川文庫
(72)坂東眞砂子『死国』角川文庫
(73)泉鏡花『夜叉ケ池・天守物語』岩波文庫
(74)ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』光文社古典新訳文庫
(75)トルストイ『復活』岩波文庫
(76)団鬼六『花と蛇』太田出版
(77)チェーホフ『かわいい女・犬を連れた奥さん』新潮文庫
(78)米原万理『オリガ・モリソヴナの反語法』集英社文庫
(79)高柳芳夫『影を裁く日』講談社文庫
(80)高橋和巳『我が心は石にあらず』新潮文庫
(81)遠藤周作『沈黙』新潮文庫
(82)三浦綾子『塩狩峠』新潮文庫
(83)火野葦平『小説 陸軍』中公文庫
(84)三島由紀夫『花ざかりの森・憂国』新潮文庫


【E.歴史についての知識で、未来への指針を探る】
(85)北畠親房『神皇正統記』岩波文庫
(86)『新葉和歌集』岩波文庫
(87)『太平記』小学館
(88)マサリク『ロシアとヨーロッパ』成文社
(89)『ソ同盟共産党(ボリシェビキ)歴史小教程』モスクワ外国語図書出版所
(90)『おもろさうし』岩波文庫
(91)網野善彦『異形の王権』平凡社ライブラリー
(92)原武史『昭和天皇』岩波新書
(93)池上俊一『動物裁判 西欧中世・正義のコスモス』講談社現代新書
(94)ウォーラスティン『近代世界システム』岩波書店
(95)ポール・ジョンソン『ユダヤ人の歴史』徳間書店
(96)和田春樹『開国 日露国境交渉』NHKブックス
(97)マルコ・ポーロ『東方見聞録』平凡社ライブラリー
(98)竹内洋『大学という病』中公文庫
(99)塩野七生『ローマ人の物語』新潮文庫
(100)『古事記』小学館

ひぃー、一気に書くと疲れますねー・・・。

佐藤さん、対談で曰く
「私は年齢は40歳から50歳くらいで、「教育」の現場に携わる人を
思い浮かべて100冊のリストを作りました」

結構、マニアックじゃないか?

2008年11月11日火曜日

21世紀図書館-必読の教養書2百冊 PartⅠ(立花隆編)

2008年12月号の文芸春秋に立花隆さんと佐藤優さんの
対談+推薦図書が載っている。

この二人の著作には非常に学ぶところが多く、どんな本を推薦するのか気になり
何年ぶりかで文藝春秋を購入。

以下、その推薦図書200冊。
私にとって読書とは趣味であり、異質なる精神との出会いであり格闘である。
そういう意味で、リストアップされた本たちは非常に魅力的である。
自分の読書人生において何冊読破できるだろうか?


立花隆選の100冊

【生命科学】
(1)ジェームス・D・ワトソン『二重らせん』講談社文庫
(2)ブルース・アルバーツ『細胞の分子生物学』ニュートンプレス
(3)R・フリント『数値でみる生物学』シュプリンガー・ジャパン
(4)P・モリソン『パワーズ オブ テン』日経サイエンス

【物質科学】
(5)ファインマン『ファインマン物理学』岩波書店
(6)桜井弘編『元素111の新知識』講談社ブルーバックス
(7)桜井弘編『生命元素事典』オーム社

【地球科学】
(8)F・ダイソン『宇宙をかき乱すべきか』ちくま学芸文庫
(9)熊澤峰夫、伊藤孝士、吉田茂生編『全地球史解読』東京大学出版会
(10)B・フェイガン『古代文明と気候大変動』河出文庫

【現代科学論】
(11)リチャード・ドーキンス『神は妄想である』早川書房
(12)トーマス・クーン『科学革命の構造』みすず書房
(13)マーヴィン・ミンスキー『心の社会』産業図書
(14)リー・M・シルヴァー『人類最後のタブー』NHK出版

【心理学】
(15)『ユング自伝』みすず書房
(16)ベヴァリー・ムーン編『元型と象徴の事典』

【生理学】
(17)ガイトン『ガイトン臨床生理学』医学書院
(18)ネッター『ネッター解剖学アトラス』南江堂

【死】
(19)山田風太郎『人間臨終図巻』徳間文庫
(20)キューブラー・ロス『死ぬ瞬間』中公文庫

【人類史・文化人類学】
(21)デビッド・ランバート『図説 人類の進化』平凡社
(22)J・ダイアモンド『人間はどこまでチンパンジーか?』新曜社
(23)ドナ・ハート、R・W・サスマン『人は食べられて進化した』化学同人
(24)T・W・ディーコン『人はいかにして人となったか』新曜社
(25)アルマン・マリー・ルロワ『ヒトの変異』みすず書房
(26)スティーヴン・ミズン『心の先史時代』青土社
(27)J・キャンベル『神の仮面』青土社
(28)フレイザー『金枝篇』ちくま学芸文庫

【20世紀の歴史】
(29)『20世紀全記録』講談社
(30)ヒトラー『わが闘争』角川文庫
(31)ランズマン『SHOAH(ショアー)』作品社
(32)ゴールデンソーン『ニュルンベルク・インタビュー』河出書房新社
(33)アンドルー・チェイキン『人類、月に立つ』NHK出版
(34)D・ハルバースタム『ベスト&ブライテスト』朝日文庫

【日本近現代史】
(35)久米邦武『米欧回覧実記』岩波文庫
(36)原田熊雄『西園寺公と政局』岩波書店
(37)『原敬日記』福村出版
(38)吉田茂『回想十年』中公文庫
(39)読売新聞社編『昭和史の天皇』

【基礎的古典】
(40)『聖書』日本聖書協会
(41)『旧約聖書略解』日本基督教団出版局
(42)『原典 ユダの福音書』日経ナショナルジオグラフィック社
(43)湯田豊 訳『ウパニシャッド』大東出版社
(44)『ブッダ 悪魔との対話』岩波文庫
(45)諸橋轍次『中国古典名言事典』講談社
(46)柴山全慶『無門間講話』創元社
(47)アッタール編『イスラーム神秘主義聖者列伝』国書刊行会
(48)『ハディース イスラーム伝承集成』中公文庫
(49)ヘロドトス『歴史』岩波文庫


【数学】
(50)吉田武『オイラーの贈物』ちくま学芸文庫
(51)ソーンダース・マックレーン『数学 ーその形式と機能』森北出版
(52)インフェルト『ガロアの生涯』日本評論社

【哲学】
(53)アリストテレス『形而上学』岩波文庫
(54)パスカル『パンセ』中公文庫
(55)デカルト『方法序説』岩波文庫
(56)ニーチェ『ツァラトゥストラ』中公文庫
(57)カント『永遠平和のために』岩波文庫
(58)ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』岩波文庫
(59)W・ジェイムズ『プラグマティズム』岩波文庫
(60)ヴィーコ『新しい学』法政大学出版局

【政治学・法学】
(61)プラトン『国家』岩波文庫
(62)佐々木毅『プラトンの呪縛』講談社学術文庫
(63)マキャベリ『君主論』岩波文庫
(64)ウェーバー『職業としての政治』角川文庫(西島芳二訳)
(65)ハイエク『自由の条件』春秋社
(66)ポパー『開かれた社会とその敵』未来社
(67)ミルトン『アレオパジティカ』岩波文庫
(68)宮澤俊義『コメンタール篇 日本国憲法』日本評論社
(69)ロールズ『正義論』紀伊国屋書店
(70)『エリック・ホッファー自伝』作品社

【共産主義思想】
(71)トマス・モア『ユートピア』岩波文庫
(72)レーニン『国家と革命』ちくま学芸文庫
(73)マルクス/エンゲルス『共産党宣言』岩波文庫
(74)ネチャーエフ『革命家の教理問答書』白水社
(75)永田洋子『十六の墓標』彩流社

【日本思想】
(76)佐藤一斎『言志四録』講談社学術文庫
(77)『西郷南洲遺訓』岩波文庫
(78)北一輝『日本改造法案大綱』みすず書房
(79)上杉慎吉『國○精華乃登場』洛陽堂←タイトルの漢字が分からない

【世界文学】
(80)ソポクレス『オイディプス王』岩波文庫
(81)オウィディウス『変身物語』岩波文庫
(82)マロリー『アーサー王物語』筑摩書房
(83)ラブレー『ガルガンチュアとパンタグリュエル』ちくま文庫
(84)スタンダール『赤と黒』新潮文庫
(85)リルケ『マルテの手記』岩波文庫
(86)コンラッド『闇の奥』岩波文庫
(87)トーマス・マン『魔の山』新潮文庫
(88)カフカ『審判』新潮文庫
(89)ヘンリ・ミラー『北回帰線』新潮文庫
(90)T・S・エリオット『荒地』大修館書店 できれば原書を!!

【日本文学】
(91)近松門左衛門
(92)松尾芭蕉
(93)萩原朔太郎
(94)埴谷雄高『死霊』講談社文芸文庫

【ファンタジー・SF】
(95)ハックスリー『すばらしい新世界』講談社文庫
(96)アーサー・C・クラーク『2001年宇宙の旅』ハヤカワ文庫SF
(97)ミヒャエル・エンデ『はてしない物語』岩波少年文庫
(98)H・G・ウェルズ『タイムマシン』角川文庫
(99)佐野洋子『100万回生きたねこ』講談社
(100)宮崎駿『風の谷のナウシカ』徳間書店

現在、上記100冊中、13冊は読破済みでした・・・。

2008年11月9日日曜日

お勧めサイトのご紹介

最近自分が書いたブログの内容を振り返ると、その大半が映画鑑賞記と読書日記でした。
まぁ、これはこれでいいのですが、それだけではつまらないということで
このサイトにアクセスしてくださる方々にお勧めのサイトをご紹介しようかと思います。
それも軽いやつ・・・。

皆さん既にご存知かもしれませんが、知らない人は是非ご堪能あれ。

このブログのお勧めサイトにも追加しておきます。

らばQ
極限まで驚いたときのリアクションは万国共通(動画)

2008年11月8日土曜日

映画【ハンサム★スーツ】を観た


前々から観たかった映画
ハンサム★スーツ】を
遂に観ることがてきました。

不細工な男(塚地さん)が洋服の青山で
売っている極秘スーツ、ハンサムスーツを着て
美男子(谷原さん)に変身し、
イケメンの特権を満喫する。
どうしようもない設定ですが、
なんか魅力的ですよね。







鑑賞した感想としては、どうしようもないバカ映画ですが、かなり楽しい、といったとこでしょうか。
週末の19時上映開始でしたが、あまりお客さんは入っていなかったなぁ・・・。
そんなに興行成績はよくないのかもしれませんね。

でも、映画を観ていた人は私も含めて爆笑していました。
そんくらい馬鹿馬鹿しくて笑える映画です。

だからまじめには観ないでください。
まじめに観ると・・・

評価:★★☆☆☆(25点)

こんくらいしか楽しめません。

もう脚本から演技から何から何まで大げさでベタベタで馬鹿馬鹿しいです。
だからバカ映画を観るつもりで気楽に観てください。
そしたらきっとあなたも楽しめるはず。

おバカ映画度:★★★★☆(85点)

レッツ・ハンサム。レッツ・おバカ。くらいのつもりで観ましょうね。

北川景子ちゃんは個人的に大好きなタイプなんですけど
モップ・ガールにしても今回の役にしても大根ですねぇ・・・。

それから、この作品のテーマソングですが
渡辺美里さんのMy Revolutionです。

これ聴いてて切なくなった・・・。
私が小学校のときに流行っていた歌であり、
最近逮捕された小室さんが売れ出すきっかけになった歌です・・・。

なんだかなぁ・・・。

映画【X-ファイル I WANT TO BELIEVE】を観た


本日公開の映画
X-ファイル】を観てまいりました。

X-ファイルなんて何年振りでしょうか?
大学時代にハマって、全9シーズンの内
たしか7シーズンまでは全部鑑賞したはず・・・。





大学時代にレンタルビデオ屋でバイトしていた関係上、映画が1本100円で借りれたんですねー。
いやー、あの頃は大学生だということもあり、まとめ借りして一括鑑賞をしてたのを思い出します。
懐かしいなぁ・・・。

13歳のときに妹をエイリアンにさらわれるというトラウマを抱える
秀才のFBI捜査官、フォックス・モルダーと、医学と物理の博士号を持つ
これまた秀才のFBI捜査官、ダナ・スカリーがエイリアン、超常現象、UMAをベースにして
いろいろな調査を重ねていくのが面白くてたまらなかったのを覚えております。

今回の作品は、全シーズン終了後の話を描いていたようです。
モルダーもスカリーもFBIを辞めて、お互いを人生のパートナーとしつつ
それぞれの道を歩んでいるところから話は始まっていました。

私が観ていたシーズンでは長年、二人がつかずはなれずにやってきていましたが
お互いを意識し始め、チューしたりするシーンがあったのを覚えています。
けれども本作では、結婚はしてないものの人生のパートナーになっていたのには驚きでした。
ベッドを共にするシーンなんてのもあったりして、「ああ、観てないうちに関係が深まったのね」と
感慨深いものがありました。

ストーリーは、ある女性FBI捜査官が何者かに誘拐され行方不明になります。
そしてその行方不明の捜査官のヴィジョンを観たという犯罪歴のある神父が
FBIにそのことを報告しますが、そういう電波系の事象に対処できる人間がいないため
FBIがスカリー経由で辞めたモルダーに捜査協力依頼をすることで話が動き出します。
まぁ、この行方不明事件の捜査を進める中で、X-ファイルよろしく
いろいろな出来事が起こっていくわけです。

X-ファイル自体、シーズンが終わって約6年のブランクがあったそうですが、
この作品の一番のテーマは超常現象やUMAではありません。
もちろんそれっぽいのが出てくるわけですが・・・。
個人的に、今回の作品からは
「人生、すべてが理性で割り切れるもんじゃない。
不合理なものを信じる、信じて行動することこそが人生で大事なことなんだ。」
という製作者クリス・カーターのメッセージを受け取りました。

若者もオッサンも年齢関係なしに、生きていればそれなりに
自分の信念に自信がなくなって後悔しそうになる瞬間ってありますよね。
自分は良かれと思って、○○という信念の元に行動してきたけど、
はたしてほんとにこれでよかったのかな?
自己満足だけをもとめて、他人のことをほんとに考えた行動だったかな?

とかね。いろいろ迷うわけじゃないですか。

そんな時、どうすりゃいいかといえば、これはもう選択肢が2つしかなくて
①自分の信念を信じる、いや、正確には信じたいと自覚して自分の人生を引き受けて進む
②逃げる

かのいずれかだよね。別に①、②のどちらを人生として選択しようがそれは本人の自由。
自分が悔いの無いようにすればいいだけの話なんだけど、この映画では
逃げ出す前に、自分の心の声(自信はないけど可能な限り自分の信念が正しいと信じたい)という
思いを大事にして生きてみてもいいんじゃない?もうすこしがんばってみない?
いまそれを辞めたら悔いは残らない?あきらめつくまで頑張ってみたら?

遠くから届く声・・・。
人生に正解はないさ。だったら自分の信じる道を、信じれるだけ信じて進みなよ。
そんなメッセージが伝わってくる映画でした。

上記の観点から、日本語訳の「真実を求めて」というのは誤訳だと思います。
良い訳が思い浮かびませんが「信じたい」というのが素直な訳です。
結論としても真実なんてないわけですから・・・。


ちなみに、映画の面白さという意味では、私のようなX-ファイル好きでもない人には
あまりお勧めできないかもしれません。せいぜい★★☆☆☆(40点くらい)でしょうか。
個人的な満足度は、懐かしさも含めて★★★★☆(75点)くらいです。

2008年11月2日日曜日

映画『レッド・クリフ』を観た









さて、次に紹介するのが本日2本目に観た映画『レッド・クリフ』であります。
レッド・クリフ・・・日本語にすると赤い壁ということで、この映画は
あの三国志における赤壁の戦いを描いたものであります。

そして、このレッドクリフ、実は2部構成になっており、今回はその第一部が
上映されているわけです。ちなみに第二部は2009年の4月公開だそうです。

さて、このレッド・クリフなんですが・・・
評価:★★★☆☆(59点)

監督、ジョン・ウーが100億くらいかけて作った映画だそうで、
なんでもハリウッド越えを目指しているんだとか・・・。

正直、映画観ていて噴出しちゃいました。

三国志ファンとして吉川英治、北方兼三、陳舜臣などの作品を読み、
自分なりの三国志像や人物像が出来上がっている中で、この映画は
それなりによく出来ていると思います。
特に俳優人はよくやったと思います。
関羽、張飛、劉備、趙雲、孫権はそんなにイメージとは違いませんでした。
ちょっと違ったのは周瑜です。なんといっても三国志では「美周郎」といわれるくらい
美男子だったわけなので、自分としてはGakutoみたいな感じがお似合いかと思いました。
ですが、トニー・レオン演じる周瑜について、これはこれでいいかなと思いました。
それなりにかっこよかったです。

第一部のストーリーは、長坂の戦いで劉備が曹操に追われるところから始まり、
赤壁の戦いに望むところで終わります。ですので、内容は赤壁というより
赤壁までと言うのが相応しいかもしれません。

なんなのかなぁ・・・それなりにストーリーはしっかりしてるし(原作に忠実)、
役者も貫禄があったんだけど、なんか高い点をつける気にはなれないんだよなぁ。

その原因はたぶん武将個人の戦いにある。
団体戦はそれなりに凄みがあった。
おそらく本当の戦いもこんな感じになるんだろうな、というリアリティがあります。
だけど個人戦になると、なんか少林寺拳法の映画を観てるみたいなんだよなぁ・・・。

中途半端に少林寺っぽくするなら、いっそのこと三国無双っぽく
ありえないくらい強くてかっこよくしてくれれば良かったのに・・・と無茶な要望か?

映画『イーグル・アイ』を観た







本日は11月1日。そして毎月1日は、映画の日。
ということで、今日は映画を2本観て来ました。

その1本目がこの『イーグル・アイ』です。

スピルバーグが監督を務め、トランスフォーマーで一躍有名になった(?)
シャイア・ラブーフが主演の映画です。

評価:★★★☆☆(55点)

流石はスピルバーグなだけにアクションが派手で、
ストーリーも3分の2くらいまではテンポよく進み
なかなか魅せる映画だと思いました。

ただ、最近のスピルバーグはもう才能が枯渇してダシが出尽くしちゃってますね。
映画が途中くらいから予定調和というか、「どうせこうなるんだろ」と思ったとおりの
展開にしかなりません。

インディージョーンズのときからそうですが、
もういい加減、困難を乗り越えた男女が最後に結ばれハッピーエンド的な
終わり方はやめにしてほしいと思いました。

そういう意味で、最後は幻滅とドンビキで終わるスピルバーグ的な物語でした。

ストーリーもねぇ、これよくよく振り返ると「アイ・ロボット」じゃね?って感じだし・・・。

スピルバーグはもう引退すべきだ。