2008年8月19日火曜日

『桃尻語訳 枕草子』橋本治を読む

昨日、会社帰りにぶらっと本屋に寄ってみました。
とりわけ目当ての本があったわけではないのですが、
手ぶらで帰るのもなんだと思い、文庫本コーナーを一周しました。

そこで見つけたのがこの本『桃尻語訳 枕草子』です。
著者の橋本治さんという人はまったく知らなかったのですが、
この本を手にとってあっという間にファンになりました。
この方、稀に見る天才かもしれない・・・。

通常、枕草子のイントロは・・・
「春はあけぼの。やうやうしろくなりゆく
山ぎは、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。」

という原文があって口語訳が大体
「春は日の出前がよい。だんだんあたりがしらんでゆくうちに
山際の空が少し明るくなって紫がかった雲が細くたなびいてるのが風情があってい
い。」

などというパターンになる。

はっきり言って、つまらないですよね。
「だからどうした!!」という感想しか浮かびません。
高校の古文の時間に延々とこんな形で解説や試験が続くので
多くの日本人は古文嫌いになるのではないでしょうか?

ですが、桃尻語訳の枕草子は違います。

「春って曙よ!だんだん白くなってく山の上の空が少し明るくなって、
紫っぽい雲が細くたなびいてんの!」

素晴らしい!!
人によっては「なんだ、このキャピキャピ語は!!コギャルか、お前は!!」
なんて毛嫌いするかもしれませんが、当事の文脈と枕草子の美的センスを
現代語で表現するには、実はこのくらいが適切なのではないかと思います。

私はこの本と出会ったことにより、
枕草子との距離が圧倒的に縮まったような気がします。

高校生で古文嫌いの人には特にお勧めできる1冊。

3 件のコメント:

Masami さんのコメント...

古典も文豪作品も、どうしても笑ってしまうんだよね。
昔のオタクさんが書いているものだから、しょうがないような気もするんだけど。

これも読めい。
http://waranote.blog76.fc2.com/blog-entry-1181.html

Hidehiro Takeda さんのコメント...

ワラノート、素敵!!

あゆ さんのコメント...

橋本治は「20世紀」もオススメ。

1901年から1年を4ページとかで2000年まで、橋本治がどんな年だったか思いつきで決めつけて書いてくという本。