2008年6月26日木曜日

茨木のり子さんの詩を買ってみた

茨木のり子さんの詩集『自分の感受性くらい』を買ってみた。

20篇の詩が収められているが、中でも標題の詩が一番心に響く。


自分の感受性くらい
茨木のり子

ぱさぱさに乾いてゆく心を

ひとのせいにはするな

みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを

友人のせいにはするな

しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを

近親のせいにはするな

なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを

暮らしのせいにはするな

そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を

時代のせいにはするな

わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい

自分で守れ

ばかものよ

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